仕事への適性って?介護施設管理者は、あなたの適職か?

仕事への適性をあらわす「適職」という言葉があります。「いまの仕事は自分に向いているのか?」「もっと自分に適した仕事があるのではないか?」という疑問は、職業選びに常につきまとうもの。

介護施設管理者への転職を考えているあなたも、自分の適職探しへの悩みを抱えてはいませんか。

今回は、自分の強みや適した職種を知ることができるとされる職業適性検査の活用の仕方、介護、施設管理者に自分がふさわしいかどうか悩んでいるあなたに向けて、介護業界への転職活動で気を付けること、適職の考え方をご紹介していきます。

仕事に対する適性は測れるのか?

転職を考え、これまでとは違った職種や業界へのチャレンジをする際に、自分の適性を測るために受ける「職業適性検査」というテストがあります。

WEBサイトなどで、質問に対して○×をつけたり、フローチャートをたどっていくような簡単なものから、ハローワークで採用されているようなたくさんの細かい設問を書きこんでいくような科学的検証に耐えるものまで多くの種類があります。企業の人事部が人材採用の目安として職業適性検査を用いることも一般的になっています。

企業側からすれば「欲しい人材・会社に合う人材」をなるべく簡便に判断し、選考精度を高める目的で適性検査を活用していることが多いようです。

ハローワークで受けることのできる適性検査は二種類。

「一般職業適性検査(GATB)」は、厚生労働省職業安定局が作成したテスト。筆記検査と器具検査に被検者のプロフィールを組み合わせ、40種類の適性職業群から適職を提示してくれます。受験時間は90分ほど。13歳~45歳未満の求職者を対象としています。

もうひとつのテストは、一般社団法人・雇用問題研究会が作成した「キャリアインサイト(職業適性診断システム)」。こちらはパソコン画面の質問項目に回答していく方式で、被検者の職業適性や適性に合致した職業情報に導いてくれるもの。

若年層向けの「ECコース(約105分)」とミッドキャリア層向けの「MCコース(約80分)」があり、対象年齢は18歳~60歳程度と幅広く設定されています。

いずれのテストもハローワークに相談すれば、無料で受けることができます。

適性検査は、就業経験が少ない人や長期離職のあと復職を目指す人、現在とは異なる業界や職種に転職を希望する人は一度受けてみると、思いもよらなかった自らの能力や性質に気付くことができるかも知れません。

しかし、適性検査の結果はあくまで目安でしかありません。質問項目数を増やすほど信頼性は高まるとされていますが、複数回受験し直すと検査結果が変わってしまう場合もあり得ます。

自分の強みを理解する、こんな可能性もあったのか、こんな選択肢もいいのかも、などポジティブな要素だけを取り入れるぐらいの気持ちで、検査結果を受け止めることをオススメします。

あなたは介護施設管理者に向いている?

介護施設管理者には大きく分けて2つの側面があります。介護従事者として利用者様と向き合う面と、施設管理者としてスタッフをまとめ、事業所を円滑に運営していくマネジメント面。

介護従事者に向いているとされる人の特徴は、「人の話にしっかり耳を傾けることができる」「思いやりを持って人と向き合える」「健康に自信がある」「オンオフの切り替えが上手」など。

一方、管理職に向いているとされる人は、「リーダーシップがある」「情報力、分析力がある」「コミュニケーション力が高い」などの特徴を指摘されることが多いでしょう。

どちらかと言えば、介護施設管理者に求められるのは管理職的要素。しかし、向いているとされるどの特徴も仕事をするうえで欠かせないものばかり。介護業界だけの特殊な要素はひとつもありません。

リーダーシップやコミュニケーション能力は意識さえしていれば、現場で育んでいける能力でもあります。

利用者様やスタッフたちと真摯に向き合い、誠実に対応する心がまえができていれば、あなたには介護施設管理者の適性が備わっていると言えます。

事業者との対話を大切に

介護施設管理者への転職の際に、もっとも留意して欲しいポイントは働きたい介護施設とあなたとの相性。

求人情報にある募集要項や事業者側からのアピールは参考にしながらも、実際に採用担当者や施設運営者と対面して話を聞くことが大切です。

あなたからは疑問点や不安なことをしっかり訊ね、働く自分の姿を具体的に思い描けるようにしましょう。

介護施設の方針やビジョンに共感できるか

介護施設はその形態や運営母体の違いなどにより、掲げている方針やサービス内容、利用者様へのサポート度合いも異なります。

たとえば、地方自治体や社会福祉法人などの公的機関が運営する「特別養護老人ホーム(特養)」や「介護老人保健施設(老健)」などは、医療と連携しながら長期的に利用者様一人ひとりと深く寄り添った介護がおこなわれています。

また、民間事業者が運営する「デイサービス」や「グループホーム」などは、イベントやレクリエーションといった利用者様の日常生活の充実に重点が置かれたケアが中心です。

あなたが求める介護との関わり方をよく考えて介護施設を選びましょう。

各施設は、「利用者様の自立を支える」「地域に根ざした施設」など理念をもって運営されています。面談の際には施設の目指す方向性に共感できるかどうかも大切なポイントです。

管理者として、目指す介護のあり方に納得できる事業者と出会えるまで、じっくりと求職活動をおこなっていきましょう。

求職活動では、面談だけではなく施設見学もさせてもらいましょう。施設の環境や設備、スタッフたちが利用者様に接する態度やスタッフ同士のやり取りなどを実際に目にすることで施設の雰囲気を感じてください。また、就業後の研修制度や勉強会の有無も確認しておきましょう。

介護施設管理者は、きっとあなたの適職になる

適性検査で仕事への適性を知ることは、転職の際の足がかりにはなるでしょう。しかし、適性は「適正」、正しさではありません。その仕事に就くことが正しいかどうかの判断は適性検査で測ることはできません。

「車の運転が好き。得意だ」という人にはドライバーの適性が備わっているでしょう。「車の運転が苦手。免許をもっていない」という人はドライバーにはふさわしくない。

しかし、介護施設管理者になるために特別な資格は必要ありません。

「人が幸せに生きる手助けをしたい」「人の笑顔を生みだす場所をつくりたい」という人間に備わっている根源的な想いや願いさえもっていれば、介護の仕事はあなたの適職です。

あなたと同じ想いをもった事業者と出会えるように、気負わず、あせらず、介護施設管理者への転職活動をすすめてくださいね。